JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

部品箱拝見(4) ゲルマニウムトランジスタ その2

前回の続き。手持ちのゲルマニウムトランジスタを紹介してます。ちょっと調べてみると今でもギターのエフェクターに使われているらしいですね。これって、真空管と同じです・・・アンプの非線形性を利用した回路に古いデバイスを使うのが通なんでしょうか?


今回は2SBシリーズです。多いので2回に分けます。

2SB54。東芝の音声周波数向け。Vcbo=-25V, Ic=-50mA, Pc=80mW, hfe=140, fab=1MHz, Cob=35pF。最大コレクタ損失がたった80mWとはずいぶんと頼りないですが、古い石なのでこんなもんですかね。合金接合型。

2SB117。日電製。データシートにはPAと記載されてますが。Vcbo=-25V, Ic=-50mA, Pc=100mW, hFE=140, fab=1.5MHz。この定格でPA=電力増幅向けとは思えないなぁ(汗)。

2SB172。松下のPA。Vcbo=-32V, Ic=-125mA, Pc=125mW, hFE=50, fab=0.35MHz。125mWでPAですか。fab(ベース接地の遮断周波数, 3dB利得が落ち始める周波数)が0.35MHzとはずいぶん低い。

2SB175。松下のAF(音声周波数向け)と記載。Vcbo=-30V, Ic=-10mA, Pc=125mW, hfe=100。最大コレクタ電流10mAとはなんて貧弱な(汗)。ちょっと設計を間違えるとあえなく昇天してしまいますね。こんなので回路組みたくないです(苦笑)。

2SB178。これは松下のPA向け。Vcbo=-20V, Ic=-300mA, Pc=225mW, hFE=60。見た目通り、ちょっとはPAっぽい定格になってきました。ラジオのPA段に使われていたのでしょう。でも、2N2222Aに負けてます(笑)。

2SB187。三洋のPA向け。Vcbo=-25V, Ic=-150mA, Pc=200mW。シースにプラスチックの被覆がかぶっています。メタルキャンは結構錆びやすいのでこのように被覆がついていると長持ちしそうですね。赤字と青字がありますが、何が違うのか分かりません(汗)。

2SB201。東芝のスイッチング用途となっています。Vcbo=-35V, Ic=-400mA, Pc=300mW, hFE=150, fab=0.5MHz。TO-39サイズ。放熱フィンを付けるともうちょっと損失が増えそうですが。スイッチング用途の割に遮断周波数が低い。

2SB225。日電のPA向け。Vcbo=-45V, Ic=-500mA, Pc=225mW, hFE=52, fab=2.5MHz, Cob=25pF。TO-39サイズで黒い塗装が施されていて、真空管のメタル管のようです。大電流が流せてたくましい石ですね。


つづく。