JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

ランド基板の作り方

電子回路の実験や試作に便利なランド基板をご紹介します。

基本的にはFCZ基板と同じです。ランドの大きさが少し大きいので、ランド一つあたり4,5点の部品を置くことができますし、自作なのでランド間隔などを好きにできます。SMD(チップ部品)に対応したランド基板は高周波系の回路を試作するには重宝すると思います。

作り方は至って簡単で、普通に銅箔基板をエッチングします。
パターンはパワーポイントなどで図面を書いて、紙(普通の紙がよい)に印刷します。写真の例では1mm方眼紙に印刷しておりますが、これはランドと基板の大きさが一目で分かるようにしているためです。

基板をカットします。専用のカッターがあればよいのですが、当局はありませんので、薄刃のノコギリでカットします。真っ直ぐ切るにはそこそこの熟練がいります。断面はヤスリで研いで滑らかにしましょう。

銅箔面を綺麗にします。耐水ペーパーかステンレスタワシで擦ります。コレをサボるとエッチング不良になりますので、注意。

幅広の両面テープを銅箔面に張り、その上にパータンを印刷した紙を貼ります。

カッターでパターンをカットし、エッチングする箇所を剥離し、要するにレジストパターンを作ります。


エッチングします。エッチングのコツは塩化鉄の濃度と液の温度です。濃度は55%、温度は45〜60℃です。古くなるとエッチング力が弱りますので、塩化鉄を足すか、思い切って浴を新しくしましょう。基板を放っておいてもエッチングされません。とにかく浴液をよく攪拌しましょう。浴を揺するだけでよいです。パターンの紙の上に泡が付いたままになっているとエッチング不良になりますので、泡が付いていないことをよく確認します。また、浴液は何でも酸化させますので、金属に触れないようにします。ステンレスだろうが孔が開きます。


エッチングが済んだら、よく洗います。紙ナプキンなどで水気を拭いたら、濡れたままパターンを剥ぎます。濡れていた方が剥離が楽です。

出来上がった基板は、そのままにしておくと、銅箔面が腐食してしまいますので、フラックスを塗っておきます。