トランシーバー制御パネルの製作
トランシーバーの周辺機器として、(1)マイク、(2)外部スピーカー、(3)キー(パドル)、(4)RTTY/PSK31データ端子・・・・などがありますが、気分によってはマイクやキーを変えたりするとき、また、別のリグに差し替えるときに、コネクタを差し替えるのが面倒だったりします(特に背面パネルへ接続している場合)。そこで、周辺機器のコネクタ類を分岐・選択するコンパネがあると便利ですね。マイクアンプを組み込んだり電源を内蔵したりして規模が大きくなり完成するのに時間がかかりましたが、なんとか出来上がりました。
機能は、
- ダイナミックマイクのプリアンプ内蔵、アンプ出力をリグ1とリグ2に振り分ける。
- 外部スイッチからPTTを制御する(リレー制御)。
- RTTY/PSK31のインターフェースボックス内蔵
- 3系統のAF出力のパワーアンプ(コンプリメンタリーFETアンプ)、ヘッドホンアンプ付き
です。このパネルの上にリグを載せたいので、大きめのケースに実装しました。両電源回路は2Aの電源トランス×2とディスクリートのシリーズレギュレーターで安定化させています。マイクアンプはオペアンプで約40dB増幅し、後段にコンプリメンタリエミッタフォロウのバッファ段を設けています。パワーアンプはオペアンプとIRFP140/IRFP9140のコンプリペアのMOS-FETのACアンプで、設計最大出力は40Wです。RTTYのインターフェースはICOM専用でトランジスタでスイッチする回路にしています。外部PTTスイッチは、足踏みスイッチに接続して使います。コンテスト運用時、両手がふさがっているときに便利です。
実装スペースにまだ余裕があるので、必要な機能が欲しくなったら、追加して機能アップしていきたいと思います。
このコンパネの中のパワーアンプを実装する際、高価なMOS-FETを2組も壊してしまいました。オーディオ用の2SK2221/2SJ352のペアコンプリ(下写真)です。若松通商から1組1,600円もする高価な石で、バイアス電圧と電源電圧の調整中に過大電流が流れてしまい、ドレイン-ソース間が短絡してしまいました。一方、IRFP140/IRFP9140もずいぶんと過大電流を流してしまったのですが(ヒートシンクが触れないくらい)、なかなか壊れませんでした。こいつはタフな石です。