JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

ゲルマラジオ製作 その1

週末にローカル局とラグチュー*1していて、ふとゲルマラジオを作りたくなりました。当局も例によってゲルマラジオから電子工作の世界に入ってしまったので、一応、原点に戻ろうと・・・・という深い意味はないのですが、たかだかゲルマラジオと言えども、性能やら回路やら部品に凝っている人もいるそうで、奥が深そうな世界であります。
で、早速パーツ箱を探っていると、肝心のクリスタルイヤホンがありません。これは買うしかありません。コイルはジャンク屋から100円くらいで買ってきたスーパーAM用らしきフェライトバーアンテナと真空管ラジオから引っこ抜いてきた錆だらけのエアバリがありましたので、これを活用することにします。ダイオードは1N60もしくはショットキーバリアダイオードは在庫ありでした。
一応、このコイルとバリコンが使えるのかどうか調べました。ディップメーターやインピーダンスアナライザがあればすぐに分かるのですが、当局は持ち合わせていませんので、ちょっと強引?に、高周波信号をLC共振回路に注入し、周波数をスキャンしながらインピーダンスを測定するという方法で測りました(シグナルジェネレーターとオシロをつなぐだけですが)。共振周波数に一致するとタンクのインピーダンスが最大になり、タンクの外の電流が最小になります。抵抗を通して電圧をオシロで測り、この方法で共振周波数の上下限とQ値が分かります。オシロがなければ、検波してDC電圧をテスターで測ってもOKです。

バリコンを閉じたときの共振周波数は約490kHz。上の波形は信号源の波形、下はタンク電流を電圧にして測った波形。Qはあまり大きくないようです。

バリコンを開いたときの共振周波数は約2.7MHz、とAMバンドを十分カバーしています。こんなにボロボロなバリコンでも一応絶縁が保たれていてなんとか使えるようです。

ゲルマラジオの性能はその原理からして、共振回路で決まると思われます。その回路は、アンテナ線をリンクコイルに接続する方法と同調コイルにタップする方法、また逆に、同調回路にアンテナ、リンクコイルに検波回路をつける3つの方法がありますが、ゲルマラジオの場合、タップする方法になるかと思います。そのあたりも実験したいと思います。

*1:ragchew = “ボロ切れを噛むほど”の無駄話という意味。アマチュア無線で交信される雑談