JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

hFEメーター

自作測定器で最も役に立っているのが、本機hFEメーターです。hFEはバイポーラトランジスタの重要パラメータの一つ、直流増幅率ですが、単純にベースに電流を入れてコレクタ〜エミッタ間に流れる電流値を計ればよいので、ベースに高抵抗を介して簡易的に測ることができます。しかし、決められたコレクタ電流条件下で測ることができないので、ちゃんとしたhFEメーターがあると便利です。hFEは、主にペアマッチングの選別のために測定されますので、大量のトランジスタを手早く測定したいところです。そこで、作業性を重視して本機を設計しました。


本機は、パーツボックスの中のあり合わせ部品から作ったので、なんとも外観が格好悪いのですが、自分専用の装置なのでデザインをあまり気にしていません。
本機の回路は、オペアンプを利用して、ベース電流を検出し電圧へ変換しています。コレクタ電流を10, 100mAに切り替えることができますので、hFEが小さいパワートランジスタでもhFEが正確に測れます。

この、DIP 8ピンソケットが、トランジスタのリード線を差し込むソケットで、1ピンの位置から、CEBC BCEBの順になっています。どのようなリード配置のトランジスタでも隣接する3つのピン穴に差し込んで測定することができます。例えば、国産TO-92のほとんどのリード配置がECBの順なので、ICの765ピン穴にリードを差し込めばOK。海外製ではEBCになので、234ピン穴に差し込むと言った要領で、手早く測定することができます。NPNとPNPの回路とソケットが別になっているので、両者を同時に測定可能で、NPN/PNPのペア選別の作業を比較的手早く行えます。
TO-3などの大型トランジスタの場合、リードがICソケットには挿入できないので、ワニグチクリップで接続します。手持ちの2N3055のhFEを測ったりすると、かなりバラついていました。