JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

電子工作に関する書籍 その3

  • BCLの周波数ガイド本


電子工作とは関係ありませんが、BCL(海外放送を聴く趣味)をやる上で、受信設備の次に最も重要なのが“周波数情報”です。現在ではインターネットで放送局に関するまとまった情報サイトや放送局そのもののサイトを参照することで、周波数や番組に関する情報が得られますが、一昔前は、“WRTH”と“PWBR”の2冊が唯一と言ってもよい程の情報源でした。もちろん現在でも信用のおける情報源です。単なる周波数帳といった使い方ではなく、受信機のレビューや放送局(スタッフや放送設備)の特集など読み物としても楽しめる内容になっています。毎年刊行されています。放送局の周波数は年に数回変更され、紙媒体では情報の更新が追い切れませんが、WRTHのWebサイトで更新分の差分情報を入手することができます。

  • 古いBCLのガイド本


今はBCL情報本がほとんどありません(ラジオライフの別冊くらい)が、当局が子供の頃は結構いろいろありました。未だに所持している書籍をご紹介します。上の写真で大きな版の本が“ラジオパラダイス別冊BCLの楽しみ方”です。読み返しすぎて表紙が剥落してしまいました(苦笑)。FRG-7700の改造法(RFアンプ部の3SK73を3SK74に差し替えてSが1〜2つ上がったとか、かなりマニアック)や国別放送局データリストなどかなり詳しいことが書かれています。今となってはほとんど役に立たない情報なんですが・・・・読んでいて面白かった本です。
小さい版の本は故山田耕嗣先生監修の『BCLデータブック/実業之日本社刊』です。国内外中波リストやユーティリティ放送の項は未だに参照しております(笑)。巻末に日本のアナウンサー全名簿(顔写真付き)があり、上記海外のBCLガイド本と比較するとミーハーな感を受けます(が、読者対象が子供というのもあるのだろう)。
ちなみに、当時はICF-2001DというSONYのBCLラジオを使っていて、当時としては最新鋭のPLL搭載のいわゆる“バカチョンラジオ”です。AM同期検波が混信時のビート抑圧の除去に威力を発揮し、受信機としての総合性能は現在でもなかなかのものです。当然今でも完動です。

  • SSBハンドブック/CQ出版社


1961年に臨時増刊されたCQ誌の別冊で、当時日本ではAMからSSBへの移行期ということもあり、SSBに関する技術記事をまとめたものになっています。現在ではICひとつで(もしくはDSP処理で)SSBの変調/復調が可能でありますが、当時は真空管全盛の時代で、フィルターは表紙にあるようにメカフィルを使っていたようです。なんとか苦労してでもSSB波を出してやろう!アメリカに追い越せ!という熱い情熱が伝わってきます(笑)。もちろん、当時の日本の真空管の品質は世界トップレベル。しかし回路技術や理論面では追いついていなかったのでしょうか。


1950年および1960年代の真空管名回路集の復刻本です。501回路集の方はトランジスタの回路が1割ほど載っていますが、ほとんどは真空管回路です。中にはメーカーの製品の回路がそのまま載っています。アンプや無線機の回路の興味があったのですが、どれも似たような回路であまり役に立ちませんでした。驚いたのは「テレビのキット」でしょうか。テレビでもキットというのが存在したのですね。かなりの種類のキット回路が掲載されています。回路図を眺めてニヤニヤできる人にはお奨めの2冊です(笑)。