JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

QRP Sprintコンテスト参加

先日の日曜日5/11、QRP Sprintコンテストに参加しました。いつもは50〜100Wで運用していますが、ロケの良いところで移動運用するときは5W以下のQRPで運用することも多く、ロケを選んだりアンテナやバッテリー周りを工夫して遠くまで飛ばしたりするのは、移動運用の楽しみ方としてウェイトを置いている点でもあるため、このコンテストを楽しみにしていました。ちなみに去年の11月に行われたJARL QRP Club主催のQRPコンテストでは自宅から運用しても割と楽しめましたが、昨日はWXも良かったので近くの山へ移動しました。先週の東京コンテストでマルチバンドの面白さに目覚めた(?)ので、今回もQRP部門のマルチバンド電信電話(PA)へエントリーしました。
システムは先週の東京コンテストとほぼ同じで、50MHzRadixのHB9CV 2エレ、HFはギボシ逆Vダイポール(バランなし軽量タイプ)でした。バッテリーはリチウムイオン電池(メイン20Ah、サブ10Ah)で、リグはFT-817でも良かったのですが、300/500HzのCWフィルタを搭載しているほうが使いやすいので、両方搭載可能なFT-857にしました。
モバイルPCの外部電源については、前記事で試作したLT1170による19V昇圧DC-DCを早速投入しました。結果的に全バンドにわたってスイッチングノイズを全く感じることなくFBに使えました。電源効率も若干上がったような感じです(正確に測定することも可能でしたが当コンテストに間に合わず)。

朝の8時半に現着し50MHzと14-28MHzのアンテナ設営を終えて15分前に5W QRP50MHz SSBで通常CQ、そこそこ呼ばれました。皆さん早起きですね(汗)。9時に50MHz SSBでCQスタート。CWも混ぜながら開始1時間は50MHzで通して約60QSOとまずまずのペースで推移しました。次に21MHzへ。Esが出ていないので近場だけでしたが、参加局が多く予想以上にたくさんQSOできました。28MHzをササっと回って、14MHzへ行くとスキャッターなのかオール山口コンテストのCQが聞こえます。呼んでみたけど当然返事なし(汗)。最後の1時間は50と21MHzを回って、SSBも織り交ぜながらスコアを整え約110QSO。こちらのロケの利のおかげでどの局もおおむね59(9)で入感し、QRPpの信号も割りと強く聞こえたのでたいへんFBでした。

後半戦(15〜20時)まで時間があるのでモビホを建てて144/430MHz SSB/FMでCQ出して遊びました。このバンド・モードでコンテスト以外の移動運用をやるのは何年ぶりだろうか・・・ちょっと懐かしくなりました。約40QSOの水揚げでした。14時に14〜430MHzのアンテナを畳んで、7/10MHzの軽量DPを設置。場所がなく7MHzのDPはエレメントを折り曲げざる得なかったのですがSWRは特に問題のないレベルでした。コンテスト開始までヒマなので5Wで10MHz移動局を呼んだり、10MHzでCQを出してみました。とくに珍しいJCCでもないのに割と呼ばれてcondx良く結構飛んでいる様子で約40Q。

コンテスト再開の時間が迫ってきたので5分前にCLして7MHzへ移動して周波数を確保しつつコンテストスタート。早々にJJ2DWL井上さんから呼ばれて(待ち伏せされていた様子hi)、その後順調に局数を積み上げ最初の1時間で約60QSOとなりました。近場condxは良いですが、3エリアより遠くはまだ弱くピックアップに苦労しました(このときどうやら強いEsが出ていた模様)。日没とともに徐々にE層濃度が低下して近遠距離同時に開けて時々6や8エリアのQRPpからも呼ばれ始めました。

メインバッテリーが底を尽きてきたのと、PC用のサブ電源も危なくなり、暗くなって変な虫が出てき始めてきたので(汗)19時前に終了・撤収となりました。

結果は生ログで244QSO(スコアは内緒)で、過去のスコアと比較するとPAで優勝できそうなところまで伸ばせたと思います。

  • ハイライト
    • 電信と電話の両方がポイントになるのでCWが先かSSBが先か?迷ったのですが、50MHzのSSBでスタートしたのは正解だったかも。CWでもそこそこ呼ばれましたが、QRPでもやっぱり50MHzはSSBが多いバンドなのでしょうね。
    • 21MHzが割とにぎやか。しかしEsが出ているわけじゃないので近距離ばかりでしたが、こちらのロケの良さでカバーできたと思います。HFはCWの方が圧倒的に多かったですね。SSBでも楽しめるのにもったいないと思いますが。
    • ノートPCの外部電源用に慌てて自作した12→19V昇圧DC-DCは順調に動作しノイズの点も全く問題なし。慌てて作ったのでケーシングがいい加減。コネクタをパネルに付けるなどリファインする予定です。またノイズを拾いやすい釣竿+ATUの運用ではどうなるか、チェックする必要はありますが。
    • 午後の7MHzは軒並み59(9)と強い信号ばかりでしたが、遠いところのQRPpが拾えたのはFBでした。普段はこんなに弱くないのでしょうけど、こちらのロケとノイズレベルが非常に低いのが幸いしていることを実感。普段の非QRPでは味わえないと思います。
    • 21MHzでN1RRが聞こえていたので、5Wで呼んだら一発でQSOできた。マサチューセッツまでダイポール5Wで届いたのにはちょっと感動(eQSLでcfm済み)。
  • ローライト
    • 最初の約1時間の50MHzはアンテナの前後を間違って向けていた(苦笑)。東京・埼玉方向へビームを向けたつもりが山の岸壁と静岡方向になっていた。正しく向けていればもっと呼ばれたのかもしれないと思うと非常に悔しい(汗)。分かりやすいようにブームに色でも付けておこうかな。
    • 午前の3時間で4バンド×2モードなので仕方ないのでしょうけど、14と28MHzが疎かになってしまった。特に14MHzはカスカスでも呼べばできるはずなのですが(向こうもQRPだし)、QSBも深いしQSOするのに時間がかかりそうだったのでスルーしてしまった(山口コンテストと区別するだけで大変)。
    • 7MHz SSBにも空き周波数を見つけてCQ出したのですが、強烈な妨害を受けてしまった。QRP相手に妨害をかけるとはちょっと酷すぎじゃないかな?7MHz SSBは7QSOで退散(CQ局も見つからず)。
    • PC用の外部電源は例の自作DC-DCでFBに使えたのですが、いかんせんこのPCは消費電力が大きくサブのリチウム10Ahを16時の時点で使い果たしてしまった。休憩中もPCを付けっぱなしで、スマホの充電にも使っていたせいもありますが・・・
    • また休憩中に144/430/10MHzの運用に精を出してしまってメインの20Ahも使いすぎてしまった。144/430MHzを10〜20Wで運用していたせいもあります(汗)。
    • 電信、電話それぞれポイントになるのに、同バンド電話でQSO済みの局を電信で呼んだらB4を打たれてしまった。規約をちゃんと読んでおいてくださいな・・・・

と、マルチバンド電信電話の難しさを実感した次第です。50MHzはSSB/CW半々、HFはCWのみに徹したほうが良かったのかなと思いました。コンテスト時間内にEsが発生しなかったので1エリア有利なcondxだったと思われましたが、いかがでしょうか。

初めて参加したコンテストで予想以上に楽しめたので大変FBでした。各局QSOありがとうございました。