JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

半導体マイクアンプの製作

ここ数週間、真空管式のマイクアンプの製作を行っていました。トリオのダイナミックマイクMC-50をICOM IC-7000Mへ接続するのが目標です。電圧利得約30dB、入力インピーダンス600Ω、出力インピーダンス約1kΩのアンプをトランスレス方式で真空管2球を使い設計しました。球は6SJ7、6SQ7、6J5などの古いメタル管にこだわっていました。

ところが、IC-7000Mから見た入力インピーダンスが思ったよりも低いため、トランスレスではインピーダンス不整合で利得が低下し、電源回路にチョークコイルを使っていなかったり、ヒーターを交流点火していたためにハムを拾ったり、リグの方で無理に利得を上げるとS/Nが悪かったりと、思うようにいきませんでした。やはりマッチングトランスが必要のようです。真空管が廃れた理由がよく分かりました。というわけで、半導体で再設計です。

左端はスタンドマイクMC-50、中央上が本機マイクアンプ、中央下が±15Vの電源、右端は従来使っているICOM純正スタンドマイク(ECM)。



多少安易ですが、定番オペアンプのNJM4580DDを使いました。オペアンプで2段増幅、オーバーオールではなくローカルNFBをかけて仕上がり最大ゲイン約36dBとし、贅沢にもパワートランジスタによるコンプリメンタリエミッタフォロワプッシュプルで電流バッファしました。石は2SB1226/2SD1828というモーター駆動用のトランジスタを使いましたが、パーツボックスに転がっていたので使ってみたまでです。特に意味はありません。エミッタ抵抗を200Ω、アイドリング電流を約8mAとし、マイクアンプにしては大げさな回路になってしまいましたが、忠実度・音質重視です(笑)。


備忘録代わりに本機の回路図です。小さくて見にくいですが。


先ほど、ローカルと交信し、FBな変調レポートを頂きました。ありがとうございます。しばらくこのマイクとアンプでQSOを楽しみたいと思います。