JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

オペアンプいろいろ

先日のオペアンプによるマイクアンプのつづきです。
手持ちにいろいろなオペアンプがありましたので、とりかえて特性評価し、データシート通りの性能が出るかどうかチェックしてみました。評価回路は先日アップしたもので、仕上がりゲインを40dB、電源電圧を±7Vとしました。高速に動作させるために、エミッタフォロー段を2SA1680/2SC4408に取り替えました(アイドリング電流約4mA)。負荷は純抵抗10kΩとしました。


今回試したオペアンプは両電源デュアル型で、ピンに互換性があるものです。

まずは、40mVppの100kHz矩形波を入力とし、その応答を見てみました。主にスルーレートと位相回転をチェックします。

左上:LF353、左下:TL082、右上:LF412、右下:OPA2134になります。データーシートによるとスルーレートはそれぞれ、13, 10, 13, 20V/usなので、ほぼ数値と波形のナマリが一致しています。さすがは、バーブラウンのOPA2134は高級オーディオ用超低歪み仕様ですから、波形が綺麗です。しかし、お値段も結構なものです(@400くらい)。他の3つはJFET入力型のオペアンプとしては有名なものですが、それほど高速ではないようです。

次に、JRCオペアンプシリーズ。左上:NJM2122D、左下:NJM4565D、右上:NJM4558DM、右下:NJM4580DDです。NJM2122Dは超低雑音タイプ。スルーレートが2.4V/usなので、波形が崩れており、リンギングも目立ちます。オーディオでは使いにくいアンプです。NJM4558DMは汎用で有名なアンプですが、スルーレートが1V/usですから、かなり苦しいところです。NJM4565Dも汎用タイプですが、4V/usと少し高速に動作し、波形も綺麗です。オーディオ用で有名なNJM4580DDは4565Dと波形はそれほど変わりません。少しリンギングしているので外部位相補正が必要ですね。スルーレートは5V/usです。ちなみに、4580DDは@50とコストパフォーマンスに優れたアンプです。

次に、左:NJM2114D、右:NJM5532Dです。NJM2114Dはハイファイオーディオ低雑音用のアンプで、さすがは高速に動いています。スルーレートは15V/usと立派。しかし外部位相補正が必要です。NJM5532Dは低雑音タイプ。8V/usと中くらいの性能で、波形もそこそこ綺麗です。


次回は雑音特性の評価です。