JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

終段4パラTTTT

しばらく工作ネタをサボってしまいました。QRPの素晴らしさの一つがリグの工作でしょうか。QRPならば手軽に作れるし、破壊と製作を繰り返しても、途中で断念しても、たいしたコストでもないので気になりません。QRP機として伝統的で世界的に有名なのがおそらく"The Tuna Tin Two"でしょうか。確かCQ誌にも製作記事があったとおもいます。1976年のQST誌に掲載されたQRP機のこと、その名の通り『ツナ缶』をシャーシにした2石の7MHzのCW送信機です。電源電圧12Vで約350mWの出力が出ると言うことで、自作されたOMも多いかと思います(ちなみに真空管の6C4と5763による"The Two Tubes Tuna Tin"=T5というのもあります)。
HF帯で出力350mWはいささか物足りないので、かと言って高級な終段を実装してしまってはTuna Tinの精神に反するので(笑)、単純に終段をパラにしてどれくらいまでQROできるのか、やってみました。
TTTTではトランジスタに2N2222を採用しています(2222=Two Two Two Two=TTTTだから)。この歴史ある石は今でも現行品らしく入手可能ですが、メタルカンパッケージ(T0-18)の純正2N2222は割と高価です(@\100くらい)。互換品のモールドパッケージのPN2222やP2N2222ならば@数円と格安なので今回はこれを採用しました。終段にはPN2222を4パラにして、1:1のトランス負荷としました。オリジナルの回路と違う部分はこれだけです。製作時間1時間もかかりません。


さて、電源電圧を13Vくらいで出力約1.5Wと、パラレルの効果がそのままでました。コレクタ損失的にはまだ余裕があるので電源電圧を18Vくらいに上げてなんとか2Wがでました(但し放熱処置が必要)。これならcondxが良ければ余裕でQSOできますね!
局発をVXO式にしたり、LPFをπ3段にして実用性を増せば立派な(?)な送信機になりそうです。