JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

部品箱拝見(6) ゲルマニウムトランジスタ その4

では、ゲルトラ編の最後は2SC/2SDです。NPNのゲルトラは品種が少なく、よって手持ちも少ないです。



2SC72。東芝のスイッチング用、合金接合型です。Vcbo=18V, Ic=200mA, Pc=150mW, hFE=100。耐圧もコレクタ損失もちっちゃいですね、TC-5パッケージなのに。

2SD11。日電のスイッチング用。記念すべき2SDの最初の銘柄。Vcbo=25V, Ic=300mA, Pc=150mW, hFE=70, fab=2.5MHz。うーん、古いゲルトラは2SCも2SDも定格が小さい。実は2SC11も所有しておりましたが、紛失してしまいました。

2SD52。サンケンの電力増幅、スイッチング用、拡散接合型。Vcbo=100V, Ic=6A, Pc=80W, hFE=20, fab=2MHz。

2SD72。三洋の電力増幅向け。Vcbo=25V, Ic=600mA, Pc=720mW, hFE=150。2SB405とコンプリ。なかなかの定格で古いトランジスタラジオの電力増幅部で見かけますね。(現在では当たり前ですが)コンプリメンタリエミッタフォローとかトランジスタらしい回路が組めたことでしょう。

2SD75。日立の低周波増幅向け。Vcbo=25V, Ic=100mA, Pc=150mW, fab=4MHz。2SB75とコンプリ。青いプリントがカッコいい(笑)。


と、以上で終りにしておきます。
ゲルマニウムというとなぜか健康器具で有名(?)になっていますが、エレクトロニクスの分野では再び脚光を浴びていいる元素で、SiGeというヘテロ接合のデバイスが話題ですね。高周波向けのバイポーラトランジスタではすでに実用になっておりますが、SiGeで作られたCPUではTHzクラスのクロック動作が可能とか。超高移動度が可能なんですね。