JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

電鍵のご紹介(その3)

今回はイタリアの電鍵メーカーBegaliを紹介します。Twitterで「おすすめの電鍵は?」と尋ねてみたらBegaliの声があったので買ってみました。最初に買ったのはSimplexというパドルですが、今回はストレート電鍵と移動用パドルをピックアップしてみます。


Begali Postal Key

マルコーニの生誕125周年を記念して1999年に作られた電鍵で、アインシュタイン特許庁に勤めていたデスクにおいてあったものを模して作られたらしいです。特徴はとにかくベースが重たい。支点からノブまでの距離が短い。レバーの剛性がものすごく高い、です。従って、打鍵感はものすごくリジッドで全くレバーのしなりがなく、かつ、響きやリバウンドが全くありません。ガチガチと硬い音が響き渡るのですが、カッチリと決まるタイプでキレがよく接点間隔を少し広めにすると正確に符号を打ち出すことができる電鍵だと思います。

ベースには鉄製でりん酸亜鉛表面処理(パーカライジング)が施されており風合いが独特。傷つきやすく汚れが表面に食い込んでしまいそうで手入れが大変そうです。
接点間隔調整用のブレーク接点が細い針になっており、どうやらこれが打鍵感に特徴を与えているようです。ここのネジの締め具合で打鍵感が変わります(強く締めるととリバウンドする)。
ノブの材質がとても滑りやすい材質なのが残念です。その2でも書いたシリコンシートをノブに巻きつけて使っています。


Begali Traveler Light

移動用のパドルでこのように移動に便利なようにケースが付属しております。太ももに固定するためのベルトが付属していました(ベルトの幅が非常に細くてあまり実用的ではない)。また、パドルとケーブルの接続には3.5Φのステレオプラグを使用します(パドル側はレセプタクル)が、そのケーブルは付属していないので、自作してケースの中に入れております。

移動用と謳っている割にはそこそこの大きさ。しかし、重量がパドルなので、叩くと横に動いてしまします。横ずれを防ぐためにすべり止めのシリコンシートもこのケースに入れております。使うときはこのようにシートを下に敷いています。

マグネットの反発力でリターンする機構なのですが、反発力を調整しやすいという点以外は普通のスプリングリターンとあまり変わらないと思います。
打鍵感覚はBegaliの特徴である「カチッ」と決まるタイプ。パドルのレバーの剛性が非常に高く、全くしならないタイプなのと、接点面積が割と大きいためか接点不良が起こりにくいような安心感があります。実際に使用する際には、このようにウィングを拡げます。


パドルの取っ手の部分、finger piecesは買ったときはプラスチック製の安っぽいものなのですが、オプションでアルミ製のfinger piecesに取り替えました。するとパチっと決まった感じの打鍵感になりとてもFBです。


この2つの電鍵はBegaliのウェブページから直接通信販売で購入しました。PayPal支払い可能です。担当のBrunaさんの対応がとても親切かつ迅速で、海外通販に慣れない人でもとても安心だと思いました。荷物は注文してから約5〜6日で到着。製品の電鍵の他にBegali特製のQSLカードがたくさん付属してきました。