50MHz受信機のフロントエンド
短波帯のスーパーヘテロダイン受信機をLA1600などのAM中波ラジオチューナーICを用いて設計していましたが、ちょうど良い容量のバリコンがなかったりしてフロントエンドがなかなか作れません。バリキャップ同調式に変えて設計していますが、容量の大きいバリキャップは、容量のバラツキが非常に大きくて、トラッキングがうまくとれず中間周波のゲインが不足気味になってしまいます。少し頭を冷やす意味(?)で、鈴木憲次氏の『トランシーバーの設計と製作入門』を参考に、ディスクリート部品による50MHzトランシーバーのフロントエンドを作ってみて、設計の感を養うことにしました(苦笑)。
局発は10MHzのセラミック発振子を使ったバイボーラTrの同調式発振回路と2SK241の逓倍(40MHzのVFO)でしたが、手元に20MHzの水晶があったので2逓倍で40MHzをつくるVFOに変更しました。水晶を使ったのではQが高すぎて周波数変動幅が狭くVFOになりえません。後で20MHzのセラミック発振子が手に入ったら差し替えることにします。またタンクコイルの21MHzのFCZコイルが手元になかったので、10Kのボビンから自力で作りました。ボビンに0.26mmφのホルマル線を巻いたためにキレイにならずゴツゴツした感じになってしまい、そのせいかQが低く不満足です。もっと細い0.2φの線が用意できたら巻き直したいです。
アンテナからの信号は2SK241で高周波増幅した後、3SK73の混合回路で10.7MHzのIFを作ります。ダブルゲートのFETなので設計もラクだし、動作も安定してFBな仕上がりになりました。3SK73は入手しにくい貴重な石ですが、あるところにはまだいっぱいあるようです。
中間周波増幅段以降は、ラジオ用ICを使った方が簡単そうなので、手持ちのAM/FMチューナーICを活用する予定です。
無線機の設計と製作入門 (HAM TECHNICAL SERIES)
- 作者: 鈴木憲次
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