JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

半導体式AMラジオの製作 その3 7MHz AM RX

以前ご紹介しました、三洋のワンチップAMチューナーIC LA1600を使ったAMラジオの続編です。前回は中波放送帯でしたが、今回は7MHz帯の短波放送のラジオです。うまく行けばお友達に差し上げようかと思います。

BCLの7MHz帯は41mバンド(7.200〜7.350MHz)と言われ、9MHz帯の31m銀座バンドに次いで賑やかなBCバンドです。電波伝搬の性質上、一年中安定して世界中の電波が良く聞こえ、夜になると、韓国・中国・東南アジアの近隣諸国のメガワット級の放送局がひしめきあいます。日本語放送も41mで良く聞こえ、特に、中国国際放送の7325kHzが有名です。

さて、回路構成ですが、LA1600の標準回路そのままです。かなり手抜きなのですが、同調回路にもFCZコイル、1SV149という中波放送帯用のバリキャップによる電子同調タイプにしています。455kHzクリスタルフィルタ、低周波アンプには定番ICのLM386を使いました。

外付け部品が少ないのでこんな小さな基板にパワーアンプも載せられてしまいます。フィルタがななめになっているのは、工作した方なら分かると思いますが、足の間隔が2.54mmピッチではないので、強引にななめに入れているというわけです。10mm角のコイルもそうですが、全く空気の読めない部品であります(苦笑)。

同調制御電圧が0〜12Vの範囲で、おおよそ7.0MHz〜7.4MHzがカバーできています。音質はLM386を使っているせいもあり、あまり良くないようです。IFTや発振コイルを丹念に調整すると感度と少し音質が改善されます。
手を抜いたフロントエンド同調回路のためか、あまり感度が良くないのですが、7.01MHzあたりのアマチュアのモールスがカツカツと聞こえました。近隣の韓国・北朝鮮・中国のBC局はさすがによく聞こえました。
今回はAGCを付けていません。フェージングが激しい局だと、かなり聞きにくいです(普段はAGC付きのラジオを使っているので、かなり違和感を感じる)。