JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

T8移動運用(その1)

●準備
今年は会社の制度で長期休暇(平日連続5日)を取得できる年に相当する(10年毎)ことから、以前から海外運用を考えていました。しかし管理職になってから自由に休暇が取れず、結局年度末の最後の最後20-26日の週に取ることができました。まさにワンチャンス、これを逃すともうダメ。場所は日本に人気でレンタルシャックも充実しているパラオ(T8)にしようと考えました。幸いこの週のホテルとレンタルシャックは空いており、ライセンスも希望通りのコールT88IRが順調におりて、準備完了となりました。キャリアはデルタ航空の直行便をチョイス。ちなみに渡航費・ホテル代・ライセンス費用全部含めて約27万円でした。

●設備
コロール州のダウンタウン中心部にあるホテルに設置されているアンテナは、

7/10MHz : RPD, 14-28MHz: 3ele, 50MHz : 8eleが5階建てのホテルの屋上に乗っています。他のT8シャックも見て回りましたが、それらと比べるとFBだと思いました。リグはシャックに設置されている、

とFT-2000とFT-950の2つ。IC-7100も持参しました。アンプはHL-450Bが設置されていましたが、ほとんど使用せずでした。28/24MHzはアンテナがないのですが、リグ内臓のATUをかませば50Wで出られたので、7, 10MHz: 40-60W、14, 28MHz: 100W、21MHz: 100-300W、18, 24MHz: 50W、50MHz: 100Wで運用していました。こんなのでたくさん呼ばれました。

●運用パターン
早朝は21MHzで北米向けにCQ。ものすごく弱い信号だけどワンサカ呼んできました。呼ぶマナーが良いので、QSBのピークをうまく拾い上げればログをどんどん積み上げることができました。時々南米からも呼ばれました。陽が高くなるとノイズが上がってくるのでJA向けに切り替えて28や18MHzも運用しました。
10時頃にいったん休憩し、買い物に行ったり近所を散歩したりしました。暑いのですぐに汗だくになり、ビールでクールダウンしてから(笑)、昼ごろから夕方まで14-24MHzでJA向けにCQ。常に強い信号で呼ばれます。中にはQRPやQRPpでコールする方もいました。それでもノイズが皆無に近いので余裕でコピーできました。
15時くらいからEUが開きだし、17時辺りになると弱いながらも混沌ししてきます。14MHzでもこんな時間からEUから呼ばれるし、カリブやアメリカ、アフリカからも呼ばれました。パスがあるんですね。
晩御飯後に10MHzでJA向けにCQ。北米やEUも混じって長時間オープンしました。
夜の7MHzは熱帯特有のノイズのため満足に運用することができなかったけど、JA中心に少しQSO。JAのラグチューがよく聞こえたのでSSBもとは思いましたが、ノイズがS9+20dBではさすがにできなかったです。
20時ごろからは21MHzでEUが強く入ってくる時間帯。さばいてもさばいてもきりがない・・・
次に23時頃からは14MHzでEUがオープンしはじめます。0〜1時台がピークでS9+の信号も多くなってきました。up8まで広げてパイルをさばいてました。キリがなく眠さと疲れでギブアップ。早朝のNAのために寝る・・・と初日はサルのように運用しました(笑)。
さすがに二日目からは、近場を観光したりして無線以外も楽しみました。condxが良かったのは初日だけで、それ以降はあまり良くなかったように思えます(呼ばれ方は変わらないのですが、信号が往々にして弱い)。ちなみにWXも初日だけ晴れてました。他は雨か曇りだったのが残念。

●デジモード
深夜の20m電信でボコボコにされ疲れてしまってから、RTTYやPSKもだいぶやったつもりです。UPでさばくのは初めてなんですが、慣れてくるとラクなものです。しかし深夜の20m EUはカオスになるので特にcondxが悪いときはピックアップするのに難儀しました。さらにPSK63のスプリットは困難を極めました。なぜなら呼んでくるコールサインの送出時間が短いので周波数をセットするのに間に合わないことが多かった。MMVARIのマルチデコード機能を使ったりしましたが、きっちりゼロインしないとデコードしないので難しいのです。
インターフェイスはシャックに備え付けられていないので、前回ご紹介した自作のを持って行きました。

特に回りこみもせず大活躍してくれました。
アイルランドのEI2KC局が運用している様子をアップしていたのを発見(笑)。

これを観ても分かるようにQRMMでピックアップするのが大変でした。