JF1DIR業務日誌(はてなblog版)

アマチュア無線局JF1DIRのアクティビティをつづっています。

YouKits FG-01の修理

手のひらサイズで便利に使っているYouKitsのアンテナアナライザーFG-01(過去の当ブログの記事はここ)が故障してしまいました。このように全周波数において、SWR=1, Z=0と表示されてしまいます。

端子から出力される信号をスペアナで拾うとほとんど出力されていません。開腹してDDSからの出力を当たってみると信号はOK。後段の4本足のトランジスタまたはMMICらしきアンプの出力からもOKで。最後のアンプはRF2317というCATV用アンプICで、このICからの出力が全く出ていません。また、電源を入れるとこのICは触れないくらい発熱しています。

RF2317(基板右上のIC)のデータシートを見ると15dBのゲイン、+18dBmのパワーを吐き出す結構高出力の石で、この石が昇天したようです。基板をよく見るとこの石に与える電圧の制御を全くおこなっていなく、2Wの酸化金属皮膜抵抗でオーミックドロップして電圧を供給してます。驚きました(^^;

RF2317は入手しにくい石のようですし、単に15dBくらいのゲインのアンプをパイパス工事してやれば復活しそうなので、同様の石で有名なuPC1677Cを使って見ることにしました。飽和出力+19.5dBm、ゲイン24dBなので十分すぎるでしょう。こんな回路にしました。ICに与える電源はきちんと安定化してやることにしました(笑)。なお、uPC1677Cは100mAも食う石なのでTO-220サイズの7805を使いました。

片面シールドのユニバ基板に組み上げて、無理やりパイパスしたところです。

すると無事動作しました。基板を裏蓋に取り付け(幸い電池ボックスを納められるように基板と裏フタの間には空間的な余裕があります)、修理を完了しました。

若干SWRが高いような気がしますが、共振点は正しい値を示しました。SWRの値は正しく動作するアンアナを使う機会のときに値を突き合わせて確認することにします。

FG-01はICに供給する電圧を安定化させていないので、加える電圧に注意しましょう(^^;